【院長コラム】不眠症の原因と改善法|入眠困難・中途覚醒・早朝覚醒をやさしく解説
不眠症について①
9月に入りましたがまだまだ暑い日が続きます。
熱帯夜という言葉もありますが、暑くて寝苦しくて熟睡できなかったという方も多いのではないでしょうか。
一方、熱帯夜とは関係なく、夜眠れない、、そういう悩みを持つ方も多いかもしれません。
不眠症という言葉みなさんご存じかと思います。
今回は不眠症についてのおはなしです。
まず、そもそも何をもって不眠症というのでしょう。
不眠症とは何らかの形で夜に眠り続けることができず、そのために日中にも眠気、倦怠感などの心身の不調をきたし、生活に影響を及ぼすような状態のことをいいます。
眠れないことによって、日中の活動に支障がでていることがポイントなのですね。
逆に言うとあまり眠れていないと感じていても日常生活に支障がでていなければ不眠症ではない可能性があります。
ここでいう日常生活への支障とは、日中の眠気はもちろん、倦怠感、仕事や勉強に集中できない、いらいらする、意欲ややる気が出ないなどの症状です。
そもそも不眠の症状は強いストレスなどによってだれでも数日から数週間、一過性に出現することがあります。しかしその多くは一過性で自然に改善してしまいます。しかしそのうち一部の人は不眠が1ケ月以上にわたり持続してしまうことがあります。
不眠が週に3日以上、3ケ月以上続き、日常生活に影響が出ている場合、治療が必要な不眠症の可能性があります。また眠れないこと自体への恐怖心から、眠ろうと努力すればするほど、不眠はかえって悪化する傾向があります。
ここでひとつ気を付けたいのはそもそも加齢に伴い、誰でも睡眠時間は短くなっていくことを覚えておいてください。これは生理的なもので、加齢に伴い必要な睡眠時間が短くなり、睡眠・覚醒のメリハリがが小さくなり、夜間の眠りが浅くなり昼間に眠気が生じやすくなることに関係があると言われています。
だれでも年齢が上がれば20歳のころのように朝までぐっすりということはできなくなっていくのですね。
自分で当てはめてみても確かにそうです。毎朝やたら早起きになっている気がします。
不眠症には大きく分けて次の3つの種類があります。
- 入眠困難タイプ
寝床に入ってもなかなか寝付けない
- 中途覚醒タイプ
夜中に何度も目が覚め、その後寝付くのに苦労する
- 早朝覚醒タイプ
朝早く目が覚めてしまい、その後なかなか寝付けない
これらの混合もあります。
このほかに注意したいのが症状として不眠を呈するその他の疾患があることです。
その辺の話を次回したいと思います。