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【院長コラム】ワクチンには種類がある?意外と知らないワクチンの違い

ワクチン②

こんにちは。今回はワクチンについての2回目のおはなしです。

ワクチンはあらかじめ体に抗体を作らせておいて、実際にその病原体が体に侵入してきたときに感染を未然に防ぐ仕組みでした。

ただ実際にその病原体を体に入れたのでは、たしかに抗体はできますが、その病気にかかってつらい目にあってしまいますよね。それなので抗体だけをつくらせようと工夫したのがワクチンです。

では抗体だけを作らせるためにどのような工夫をしたのせしょうか。

大きく分けて

  • 病原体すべてを用いる
  • 病原体の一部を用いる
  • 設計図を用いる

この3つの方法があります。

 

ではまず

 

病原体すべてを用いるタイプ 

このワクチンはウイルスや細菌などの病原体の感染力をなくしたり、病原性を弱くしたものを接種する方法です。

生ワクチン

ウイルスや細菌などの病原体を弱め、病気を起こさないようにしたもので、接種するとその病気に自然にかかった場合とほぼ同じように免疫がつくことが期待できます。病原体は実際に体内で増殖し、副作用としてもともとの病気のごく軽い症状が出ることがあります。

麻疹ワクチン、風しんワクチン、おたふくかぜワクチン、水ぼうそうワクチン、BCGなどがこれに当たります

 

・不活化ワクチン   

感染する力をなくした病原体を用いるワクチンで、体内で病原体が増殖することはありません。生ワクチンと違い実際に感染はしないかわりに免疫の付き方は少し弱くなり複数回接種が必要となることがあります。

インフルエンザワクチン肺炎球菌ワクチン、日本脳炎ワクチンがこれに当たります。

 

病原体の一部を用いるタイプ

・組み換えタンパクワクチン

病原体の特徴となる部分(抗原とよばれるたんぱく質)のみを用いるワクチンです。ウイルスそのものは使用しません。複数回の接種が必要となることがあります。

B型肝炎ワクチンやHPVワクチン、帯状疱疹ワクチン、一部の新型コロナワクチン(Novavax)などがこれに当たります。

・トキソイド

病原体がつくる毒素(トキシン)を取り出し、毒性をなくして免疫をつける力だけを残したもの。

破傷風ワクチンやジフテリアがこれに当たります。

 

設計図を用いるタイプ

ウイルスの部品(抗原)の設計図の遺伝情報や遺伝情報をのせた運び屋(ベクター)を投与するタイプ。

その設計図をもとに投与された人の細胞の中で病原体の部品(抗原)が作成され、その作成された部品にたいして免疫がつきます。

・mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチン

病原体の抗原部分の設計図をRNAとして投与します。新型コロナワクチンで世界で初めて実用化されました。

ファイザー社やモデルナ社の新型コロナウイルスワクチンがこれに当たります。

 

・べクターワクチン

病原体の抗原部分の設計図を運び屋であるベクターウイルスにのせて投与するタイプ。

アストラゼネカ社やジョンソンアンドジョンソン社の新型コロナウイルスワクチンがこれに当たります。

※ベクターウイルス:ヒトに対して病原性のないウイルス(病原性のないアデノウイルス)

※住友ファーマすこやかコンパス「ワクチンの種類 正しく知ろうワクチンのこと」より引用

 

こういったさまざまな種類のワクチンがあります。

さまざまな工夫をこらして作製していることがわかります。

またよくワクチンをうつと副作用で実際にその病気になったりするのですかと疑問に思われる方がおられますが、先に述べた生ワクチン以外は原理的にそのウイルスに感染することはありません。

そしてよく話題に上がるものにワクチンの副反応があります。新型コロナワクチンの後に発熱された方も多いのではないでしょうか。次回ではワクチンの副反応についてお話ししたいと思います。

 

【参考文献】

・「こびナビ」

・住友ファーマ株式会社 すこやかコンパス「ワクチンの種類 正しく知ろうワクチンのこと」