LaLaクリニック・神奈川県茅ヶ崎・内科・辻堂駅医療法人社団献優会 LaLaクリニック

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第6回 コラム

睡眠時無呼吸症候群

こんにちは。

みなさんは朝すっきり起きられていますか。

日中我慢できない眠気に襲われたり、一緒に寝ている家族にいびきがうるさいなどと言われていませんか。心当たりのある人は「睡眠時無呼吸症候群」かもしれません。

 

「睡眠時無呼吸症候群Sleep Apnea Syndrome:SAS」以下SASと呼びます)とは睡眠中に無呼吸を繰り返し、その結果様々な合併症を引き起こす病気のことをいいます。

 

睡眠時に無呼吸になると何かわるいことがあるの?と思う方もいるかもしれません。

日中眠気が襲ってくるわけですからまず日中車の運転をする方は非常に危険ですよね。またそれだけでなく睡眠時無呼吸は実は様々な病気と深いかかわりがあることがわかっています。

当院では睡眠時無呼吸症候群の診断、治療も行っているので心当たりのある方はぜひ一度ご相談ください。

ではどうして睡眠時無呼吸がおこってしまうのでしょう。大きく分けて2つの原因があります。

①中枢型

脳や心臓、神経が原因で起こるタイプです。脳卒中の後遺症などで呼吸そのものが一時的に停止してしまうものがこれにあたります。

②閉塞型

喉など空気が通る気道が何らかの理由で狭くなることが原因でおこってしまうタイプです。このタイプが最も多いです。

 

肥満と強い関連があり、顎や首などの脂肪が多い場合、またもともと扁桃腺や舌が大きかったりすることも原因となります。

ではSASではどのような症状がでるのでしょう。

代表的なものでは

①いびき、睡眠中の無呼吸や低呼吸(同室で寝ている人からの指摘など)

②中途覚醒の増加

③夜間の頻尿

④日中の眠気や倦怠感

⑤起床時の頭痛  などがあります。

 

自分でできる簡単な検査に以下のものがあります。

 

上記のテストで合計点数が11点以上の場合はSASの可能性が高くなります。

 

しかし重度のSASでも日中に眠気を感じる人は40%しかいないというデータもあり、眠気がないからと言ってSASではないというわけではありません。

 

上記の症状はSASの急性期の症状になります。SASの怖いところは慢性期の症状、すなわちさまざまな全身疾患と関連があることです。

代表的な疾患は高血圧、糖尿病、不整脈、心疾患、脳卒中、認知症などで、高血圧の30%(1)、冠動脈疾患の31%(²)、心房細動の50%(³)に睡眠時無呼吸症候群が合併しているとの報告もあります。

さらに睡眠不足によるストレスで血糖値やコレステロール値が高くなり生活習慣病やメタボリックシンドロームにつながります。

なにやらけっこう有名どころの病気との関連が指摘されていますね。また突然死のリスクを高めるとの報告もあります。

なかなかこわい疾患ですよね。自分は大丈夫なのか気になりますよね。

 

今回は睡眠時無呼吸症候群の原因、症状、合併症などについてお話ししました。次回は睡眠時無呼吸症候群の検査や治療などについてお話ししたいと思います。

(1)Kales et al. Lancet 1984  (2)Schafer et al. Cardiology 1999   (3)Gami et al. N Engl J Med 2005

 

LaLaクリニック

院長 安久 正哲