第11回 コラム
感染性胃腸炎
こんにちは。
ノロウイルスをはじめとする感染性胃腸炎の患者さんは通常1~2月がピークですが今年は3月になっても増えているようです。
みなさん一度は「感染性胃腸炎」や「食中毒」という言葉を耳にしたことがあると思います。いったい「感染性胃腸炎」とはなんなのでしょう。
言葉から想像するに何らかの病原菌に感染して胃腸に炎症が起こる病気と想像できます。
下痢したり、吐いたり、食事も食べれず、、、つらいですよね。
いったい何に感染するのでしょう。
感染するものはウイルスもしくは細菌や寄生虫です。
ウイルスで代表的なものは聞き覚えのあるノロウイルス、そのほかロタウイルスなどがあります。細菌では黄色ブドウ球菌やサルモネラ、そのほかO157に代表される病原性大腸菌などになります。特に冬に多いのはウイルス性のものになります。
ウイルス | 細菌 | 寄生虫 | |
代表的なもの | ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルス | 大腸菌、黄色ブドウ球菌、サルモネラ、カンピロバクター | アニサキス、クリプトスポリジウム、アメーバ、ランブル鞭毛虫 |
流行時期 | 冬季に多い | 夏季に多い | 通年 |
では一体これらの病原体はどのようにヒトに感染するのでしょう。
Medical Note NEWS&JOURNAL 明日に生かす「感染症ノート」より引用
①ウイルスや細菌に汚染された食物を摂取することによる感染
②感染者が調理したもの等を経口摂取することによる感染
①と②が【食中毒】となります。
③吐物、糞便からの接触感染、空気中に飛散した病原体からの感染
大きく分けるとこの3通りになります。
また病原菌に接種してからすぐ発症するわけではなく、症状が発症するまでには時間があります。これを潜伏期と呼びます。例えば以下のように発症するまでには時間がかかります。
カンピロバクター | ノロウイルス | 黄色ブドウ球菌 | |
潜伏期 | 2~7日 | 1~2日 | 1~6時間 |
では感染するといったいどのような症状が出るのでしょう。
主な症状は下痢、嘔気、嘔吐、腹痛、発熱です。
このつらい症状も多くの場合は数日から1週間程度で治まります。
最後に治療法ですがウイルス性のものは対症療法が中心になります。細菌性、寄生虫性によるものではそれぞれの病原体特有の治療法を行う場合があります。
嘔吐や下痢で失った水分や電解質を補うために経口補水液などを摂取し、消化の良い食事をとります。
嘔吐や下痢は消化管内の病原体を体外に排出する生体の反応なので、よほど程度がひどくない限り吐き気止めや下痢止めは使いません。
対症療法で多くの場合は数日~1週間程度で改善します。
予防に関してはまずは手洗いが基本です。手をふくタオルは共用しないようにしましょう。また感染している人の入浴は一番最後にするようにし、また吐物の処理をする場合も十分に注意する必要があります。
家族内や職場内での集団感染も散見されます。
面倒くさがらずにこまめに手洗いをすることが大事です。
LaLaクリニック
院長 安久 正哲