第10回 コラム
アレルゲン免疫療法
こんにちは。
今回は前回からの花粉症のはなしの続きで、花粉症の根治治療であるアレルゲン免疫療法についてのお話です。
アレルゲン免疫療法とは、アレルギーの原因となるアレルゲンを少量投与していくことでアレルゲンに曝露された場合に起こるさまざまな症状を緩和する治療法です。
例えば花粉症の治療でみなさん鼻汁に対して抗ヒスタミン薬を内服したり、点眼薬を使ったりして症状を緩和させますよね。それらは対症療法といってあくまでも症状を緩和させる治療法で花粉症自体が治っているわけではありません。
それに対してアレルゲン免疫療法は花粉症自体を治そうとする治療法になります。
アレルゲンというアレルギーの原因物質を少量から投与し身体をアレルゲンに慣らしアレルギー症状を置きにくくする治療法といえます。
やり方としては皮下免疫療法と舌下免疫療法があります。
要はアレルゲンを皮下に注射するか、錠剤を舌の下でなめて内服するかの違いです。
皮下免疫療法 | 舌下免疫療法 | |
投与方法 | 注射 | 舌下で錠剤をなめて飲み込む |
投与する場所 | 医療機関 | 自宅 |
痛み | あり | なし |
アナフィラキシーなどの全身性アレルギー反応 | ごくまれにあり | 皮下投与に比べて少ない |
皮下免疫療法はアレルゲンを少量皮下に注射をして、体を徐々にアレルゲンにならせていく方法で注射での投与になるので医療機関に通院して行わないといけない、また注射の痛みを伴います。またごくまれにですがつよい全身性のアレルギー反応のリスクもあります。
それに対して舌下免疫療法は痛みがなく、自宅で服用できるという利点があります。
日本ではスギ花粉症とダニによるアレルギー性鼻炎が保険適用になっています。
まず検査で実際にスギもしくはダニに対してアレルギー反応があるかを確認してから、
1日1回、少量から服用を始めその後3~5年間継続します。
初回だけは医療機関で医師の監視下で服用し、その後は自宅で服用する形に移行します。
副作用としては
・口の中のむくみ、かゆみ、不快感
・唇の腫れ
・喉の刺激感
・耳の痒み
などです。ごく軽いものがほとんどですが、きわめてごくまれにショックやアナフィラキシーといったものがあります。
正しい治療が行われた場合は治療開始後数か月から効果が現れ、3年以上の期間続けおむね8割程度の方に効果があるといわれています。
治療開始する時期はダニアレルギーに対する舌下免疫療法は通年いつでも開始可能です。スギ花粉症の場合はスギ花粉に対する感受性が落ち着く時期に始める必要があり、おおむね7~12月になります。年齢は5歳から可能です。
毎年花粉症に悩まれている方は多いと思います。3~5年と治療期間は必要ですが花粉症が治癒する!花粉症に悩まされず春を全力で満喫できるのはとっても魅力的なように思います。
当院でも舌下免疫療法を行っていますのでご興味のある方や詳しい話を聞きたい方は是非一度ご相談ください。
【参考文献】
「見つけよう!あなたに合った治療法」鳥居薬品株式会社
LaLaクリニック
院長 安久 正哲